電気代や水道代は見直しても、プロパンガス(LPガス)代は「そういうもの」と思って放置している人は多いのではないでしょうか。実はプロパンガスは都市ガスと違い、会社が自由に価格を決められる仕組みのため、同じ使用量でも契約している会社によって金額差が大きく出やすい光熱費です。今回は、平均料金との比較の仕方と、見直しの際に押さえておきたいポイントをまとめました。

※料金は会社や地域・時期によって大きく異なります。本記事は一般的な考え方の紹介です。実際の判断は必ずご自身の検針票・契約内容で確認してください。

プロパンガスは「自由料金」であることを知っておく

都市ガスは2017年4月のガス小売全面自由化以降、利用者が事業者を自由に選べるようになりましたが、もともとの料金は公共料金に近い形で整備されてきた経緯があります。

一方プロパンガス(LPガス)は、そもそも国による料金規制がなく、各販売会社が自由に価格を設定できる仕組みです。しかも料金体系の公表義務がないため、「自分の契約が高いのか安いのか分からないまま払い続けている」という状態が起こりやすくなっています。

平均料金の目安を知る

エネルギー・金属鉱物資源機構系の石油情報センターの調査(2023年10月発表分)では、全国平均でおおよそ次のような水準が示されています。

  • 基本料金:約1,900円台
  • 従量単価:1立方メートルあたり約700円前後
  • 10立方メートル使用時の合計:約8,900円前後

また別の比較サイトの2026年時点のデータでは、2人暮らし世帯の月額目安として、地域による差も大きく出ています。

地域都市ガス目安プロパンガス目安
関東約4,500円約8,600円
中部約3,700円約8,500円
近畿約5,000円約8,300円
九州・沖縄約3,000円約7,500円

同じ2人暮らしでも、都市ガスとプロパンガスでは月に4,000〜5,000円ほどの差が出ているケースが目立ちます。原料費の高騰や為替の影響で数値は変動するため、あくまで「今の自分の契約と比べる」ための目安として捉えてください。

「適正価格」の考え方

プロパンガス料金の適正化を提唱する団体では、プロパンガスの熱量が都市ガスの約2倍以上(都市ガス比で約2.2倍)であることをふまえ、「都市ガスの料金単価×約2.2倍程度」を適正価格の目安として示しています。

この目安と自分の検針票の単価を比べてみて、大きく上回っている場合は見直しの余地があるかもしれません。

なぜ料金が高くなりやすいのか

  • 自由料金で価格公表義務がない:比較する手段が乏しく、割高な契約に気づきにくい
  • 配送コスト:ボンベを各家庭に配送する仕組みのため、地域や配送効率によってコストが変わる
  • 賃貸物件の「無償貸与契約」:大家さんがガス会社から給湯器やコンロなどの設備を無償で提供してもらう代わりに、ガス料金にその設備費用が上乗せされているケースがある

特に賃貸の場合は、入居者側で自由にガス会社を選べないことも多いため、まずは自分の契約が持ち家か賃貸か、契約の自由度がどこまであるかを確認するのが第一歩です。

見直しのステップ

  1. 検針票・契約書を確認する:基本料金と従量単価(1立方メートルあたりの金額)を書き出す
  2. 平均料金・適正価格の目安と比較する:明らかに高い場合は見直し候補
  3. 持ち家なら複数社から見積もりを取る:LPガスの切り替えを仲介するサービスや、地域の販売店に直接問い合わせて比較する
  4. 賃貸なら管理会社・大家さんに確認する:入居者側で自由に変更できない契約になっていることもあるため、まず確認してから動く
  5. 切り替え時の条件を確認する:解約金の有無、契約期間の縛り、設備の撤去・交換費用が発生しないかを事前にチェックする

注意しておきたいこと

  • 極端に安い見積もりには注意:契約後に単価が上がる、無料設備の対価として長期契約に縛られるなど、あとから条件が変わるケースもあるため、契約内容を書面でしっかり確認する
  • 設備の交換や解約に費用がかかる場合がある:給湯器やコンロを会社側の設備として使っている場合、切り替え時に別途費用が発生することがある
  • 急いで即決しない:複数社を比較し、料金だけでなく契約条件も含めて判断する

まとめ

  1. プロパンガスは自由料金のため、契約会社によって金額差が出やすい
  2. 平均料金・適正価格の目安と自分の検針票を比べてみる
  3. 賃貸か持ち家かで見直しの自由度が変わるため、まず契約状況を確認する
  4. 見直す際は料金だけでなく、解約金や設備費用などの契約条件も必ず確認する

一度も比較したことがない人は、まず検針票を見て「基本料金」と「従量単価」を確認するところから始めてみてください。